諸事情によりしばらく文章のみの更新となります。イラスト、マンガは後から足していきます。

2018年日本の無痛分娩基礎知識

2018年日本の無痛分娩基礎知識

引き続き無痛分娩に関する情報を調べてみました。

2018年に妊娠した私は、無痛分娩が良いなぁと決めました。

が、日本における無痛分娩はまだまだ少数で情報があまりない!!

不確かな情報が溢れている中で、何を信頼したら良いのか?という状況。

調べていくうちに発見、厚生労働省が平成29年に調査を行い、平成30年4月に無痛分娩に関する通知を発表していました。

さっそく厚生労働省発の最新「無痛分娩に関する情報」を読み解いていきたいと思います。

無痛分娩基礎知識

まずは、一般向けパンフレットから簡単に説明された基礎知識を見ていきたいと思います。

パンフレットを直接見たい方は↓です。

無痛分娩の方法・仕組み

無痛分娩は、麻酔を使って陣痛の痛みを和らげるお産の方法。

一般的には「硬膜外鎮痛法(こうまくがいちんつうほう)」という方法が行われているそうです。

硬膜外鎮痛法は下半身の痛みを和らげる方法です。

台の上で背中を丸くした状態で、腰のあたりを消毒、局所麻酔。

脊髄近くにある硬膜外腔というスペースに針を入れます。

針を通して細いカテーテル(管)を入れ、そこから麻酔薬を入れます。

背骨の間を通り、脊髄の側まで針が入る!?

背骨の間ってのが、想像するとゾクゾクしてしまうのは私だけなんでしょうか。

硬膜外鎮痛法は無痛分娩のときのみに用いられる方法ではなく、一般の手術のためや手術後の鎮痛の目的で日常的に使われている方法です。 ただし、使う薬の種類や濃度は手術の場合とは異なります。

Q4.硬膜外鎮痛法とはどんな方法ですか?|日本産科麻酔学会

無痛分娩のときにだけ使われる手技ではありません。

無痛分娩のメリット

  • 心臓や肺の調子が悪い妊婦さんの、呼吸の負担を和らげ、体の負担を軽くします。
  • 血圧が高めの妊婦さんの、血圧の上昇を抑えることができます。
  • 痛みをやわらげることができ。産後の体力の温存が出来たと感じる人が多いといわています。

 

最初の2つは妊娠前から病気がある方でも、痛みを和らげることで出産の際のリスクを下げることが出来る。

出産が難しかった人でも可能になるかもしれない。

ということですね。

3つ目が、産後の体力の温存ということで特に病気がない人にも当てはまる内容ですね。

イギリス王室のキャサリン妃が、第一子の時には出産翌日、第二子の時には出産当日に退院したという事で話題になったのが、ぼんやり記憶にあります。

これが無痛分娩のおかげなんじゃないかって説がまことしやかにささやかれているようです。

イギリス王室からの正式な発表などはないので真実は分かりません。

イギリスは保険制度で出産の一切が無料になる代わりに早めに退院、自宅でサポートを受けながら静養が一般的とのこと。(キャサリン妃は保険を使用しないお金のかかる病院で出産)

父親は給料全額支給で2週間の「産休」が取れるというのですから、がっちりサポートしてもらわにゃいけませんね。

そんなイギリスの無痛分娩の割合は20.8%(2012年統計)。

出産後の退院が全体的に早いというので、「無痛分娩のおかげ」説はちょっと説得力に欠ける気がします。

 

とはいえ、痛みで体力が消耗するのはただの腹痛や生理痛、怪我をした時なんかでも実感できます。

それが陣痛ときたら数日続く場合もあるんですから、HP1でゆっくりしか歩けない瀕死状態になってもおかしくない。

体力の温存が~なんて言わないで「痛みを抑えられる」ってだけで十分なメリットです。

無痛分娩のリスク

  • 赤ちゃんが生まれるまでの時間が長くなりがちで、陣痛促進剤、吸引、鉗子の使用頻度が高くなる
  • 麻酔による各種症状が出る

1つめの陣痛促進剤については、無痛分娩は計画的に行う場合が多い(日本では100%?)ので麻酔と陣痛促進剤がセットで使われるみたいですね。

無痛分娩では無くても、子宮口の開き方に対して

  • 子宮の内圧が低すぎる
  • 陣痛周期が開きすぎている
  • 陣痛の持続時間が短すぎる

といった条件で判断される「微弱陣痛」という状態で使用されるものですね。

要するにお産の進みが遅いから、薬で進行を促すという事。

無痛分娩の場合、特に微弱陣痛になりやすいといったデータは見つけられませんでしたが、計画分娩=陣痛促進剤を絶対に使用するという事でしょう。

陣痛促進剤のリスクは過強陣痛・子宮破裂だそうです。

吸引、鉗子は文字通りです。

赤ちゃんを吸引して引き出す、鉗子を使用して引き出すという分娩方法です。

赤ちゃんの心拍数が下がるなどといった緊急事態で選択されます。

この場合のリスクは膣、外陰の損傷、出血多量、赤ちゃんの骨折、皮膚剥離。

こちらも、無痛分娩だと可能性が高くなるという統計は見つけられませんでしたが、東大病院の和通分娩・分娩誘発の説明書では「初産の麻酔分娩(無痛分娩)では高確率で鉗子分娩、吸引分娩になる」と明記されています。

 

麻酔による各症状のうちの一般的なものは

  • 足のしびれなどが出る
  • 血圧が下がる
  • 排尿感が弱くなる
  • 体温が上昇する

まれにしか起こらないけれど重篤なものは

  • 脊髄くも膜下に麻酔薬がはいり呼吸が出来なくなったり、意識を失う
  • 麻酔濃度が高くなり中毒症状が出る
  • 麻酔針の影響で強い頭痛がおこる
  • 硬膜外腔や脊髄くも膜下腔に血の塊、海が溜って手術が必要になる

だそうで、一般的なものは副作用といった感じですが、重篤なものは「医療ミス」にあたるんじゃないの?と思う項目がありますね。

無痛分娩を行って亡くなった妊婦について

日本の無痛分娩は全分娩中5%。

古い資料や記事を見ると2.6%と書いてあるものが多かったので、倍近くには増加していることになります。

2010年から2016年まで亡くなった妊産婦は271人。

7年間で271人なんで平均すると1年で38~9人が出産により命を落としているという事になります。

そのうち無痛分娩を行っていた妊産婦は14人。

5.2%という事なので、無痛分娩をした人の割合と大体合致します。

しますが…無痛分娩の割合は増加傾向ということは3年前、4年前、5年前と遡ると5%もいなかったはずですよね。

比べるのが数値が変動(増加)している物の単年と、複数年の数字の比較して意味があるのかどうだか。

話は戻って亡くなった14名

12名が大量出血

大量出血の理由は

用水塞栓症 10名

子宮破裂 1名

産道裂傷 1名

 

その他は

感染症 1名

麻酔 1名

 

用水塞栓症とは

用水が母体血中へ流入することによって起こる疾患。

症状は呼吸困難(呼吸停止)、血圧の低下、心停止。

軽い症状だと嘔吐、悪寒、胸部痛、けいれん、昏睡など多様。

2010~2016年の統計では全妊産婦死亡のうち22.2%は用水塞栓症。

子宮破裂とは

妊娠中か分娩中に起こる子宮の裂傷のこと。

陣痛促進剤のリスクのところに出てきたものですね。

無理な分娩誘発と硬膜外麻酔ダブルで子宮破裂の要因になるそうです。

その他にも巨大児、感染、多産、多胎、帝王切開や子宮の手術の既往歴(手術の後が裂ける)、子宮奇形などがあるそうです。

めったに起こらない(平成17年時点で0.02%)けれど、発症すると母子ともに重篤で死亡に至る場合もあります。

産道裂傷とは

調べると分娩の際に裂傷を産道に裂傷を起こすものだそうです。

頻度が高いのが会陰裂傷。

だけど・・・子宮破裂も産道裂傷に含まれているようで、ちょっと混乱しています。

 

これら3症状によって大量出血を起こして亡くなられた方が12名。

あとの感染症、麻酔は詳しい記載がないので不明です。

以上、無痛分娩の基礎知識でした。